第4回 美容室の「経済合理性を高める」ということ
Ⅲ【プロセスについて】
それでは、上記でご紹介したプロセスについて、例を挙げながらご説明していきます。
まずは、身近なシチュエーションとして「買い物」を例にとってみます。
例1 「買い物」
①現状の確認
冷蔵庫の中をチェックし、現時点で何がある/ないのかを確認する。
②目標の設定
「料理に足りない食材を入手する」という目標を立てる。

③戦略の策定
買い物に行く、という方針を立てる。

④戦術の策定
車でスーパーに行って不足しているものを買い揃える、という手段を決定する。

⑤実行
④の手段に従って、買い物をする。

⑥点検・評価
家に帰り、料理をしている際に買い忘れがあることに気づく。

⑦改善
次からは買うもののメモを持っていくことにする。
こうした流れでのプロセスの改善は、どなたでも無意識に行っておられることだと思います。
この、無意識に行っていることを段階に分け、体系化したのが本プロセスだと言えます。
実際に美容室での仕事に対して用いた場合には、以下のような流れになります。
例2 「売上げアップ」
①美容室の現状の確認
・決算をチェック
→売上げが目標値に達していない
(目標月平均150万円に対し、100万円だった)
②目標の設定
・「売上げ月平均150万円を達成する」という目標を立てる
③戦略の策定
目標150万円-現状100万円=月50万円のマイナス
→売上げ=客数×客単価なので、このどちらかを上げる。
→現状から、客数を上げるのは難しいと判断し、客単価を上げることにする。
・「客単価を上げることによって売上げを上げる」という方向性を採る。
④戦術の策定
客単価=購買メニュー×メニュー単価なので、このどちらかを上げる
→メニュー単価を上げると客離れが起こる可能性がある。
・「一人のお客様により多くのメニューを購買していただく」という手段を採る。
→「カットだけのお客様に、もう1メニューのご提案をする」
「ご提案に当たって、リーダーを決め、トークの指導をさせる」
といった具体的な方法を立案。
⑤実行
・①~④で立てた計画に沿って実行
⑥点検・評価
・実施月の売上げが120万だった。
→50万アップの目標値に対して20万アップ
→達成率40%
⑦改善
・③の戦略を見直し、客数に対してもアプローチを行うことにする。
→③に戻り、再度プロセスを回していく。
もちろん、これらの例は「大まかに」流れを知って頂くためのものであり、実際には
各段階でもう少し詳細に設定を行います。
お気づきのことと思いますが、このプロセスには終点はありません。
②で立てた目標を達成すれば、また、①現状の分析を行う、といった風に、
サイクルをまわし続け、「より良い状態」を求め続けることが目的だからです。